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2017年第157回芥川賞。処女小説で文學界新人賞を受賞したばかりの若き作家がセンセーションを巻き起こす。混戦の中での受賞だった。その小説は、自らが住む盛岡を舞台とし、見知らぬ土地で唯一人心を許した友との出会いと別れ、いなくなった友の本当の姿を探しながら、主人公自身が喪失と向き合い再生していく物語。

一方で、新たな風を日本映画界に送り続け、時代ごとのエンタテインメントを牽引してきた監督・大友啓史がこの小説と出会い、自身の故郷・盛岡を舞台にした物語に心を奪われすぐに映画化に動く。

そして2018年、監督が熱望したふたりの俳優、綾野剛と松田龍平が加わり、物語は走り出す。國村隼、筒井真理子、中村倫也、永島暎子、安田顕など、日本を代表する実力派キャストが脇を固め、さらにスタッフ陣も日本映画界を牽引する錚々たるメンバーが集結。脚本に『愛がなんだ』の澤井香織。音楽にNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の大友良英。撮影には、黒沢清監督作品をはじめ、多くの監督から信頼を受ける芦澤明子。日本映画界を牽引するキャストスタッフが描き出す感動のヒューマンミステリーがいよいよ公開する。

今野秋一(綾野剛)は、会社の転勤をきっかけに移り住んだ岩手・盛岡で、同じ年の同僚、日浅典博(松田龍平)と出会う。慣れない地でただ一人、日浅に心を許していく今野。二人で酒を酌み交わし、二人で釣りをし、たわいもないことで笑う…まるで遅れてやってきたかのような成熟した青春の日々に、今野は言いようのない心地よさを感じていた。


夜釣りに出かけたある晩、些細なことで雰囲気が悪くなった二人。流木の焚火に照らされた日浅は、「知った気になるなよ。人を見る時はな、その裏側、影の一番濃い所を見るんだよ」と今野を見つめたまま言う。突然の態度の変化に戸惑う今野は、朝まで飲もうと言う日浅の誘いを断り帰宅。しかしそれが、今野が日浅と会った最後の日となるのだった—。


数か月後、今野は会社帰りに同僚の西山(筒井真理子)に呼び止められる。西山は日浅が行方不明、もしかしたら死んでしまったかもしれないと話し始める。そして、日浅に金を貸してもいることを明かした。日浅の足跡を辿りはじめた今野は、日浅の父親・征吾(國村隼)に会い「捜索願を出すべき」と進言するも、「息子とは縁を切った。捜索願は出さない」と素っ気なく返される。さらに日浅の兄・馨(安田顕)からは「あんな奴、どこでも生きていける」と突き放されてしまう。


そして見えてきたのは、これまで自分が見てきた彼とは全く違う別の顔だった。

陽の光の下、ともに時を過ごしたあの男の“本当”はどこにあるのか—。

1982年生まれ、岐阜県出身。03年に俳優デビューし、NHK連続テレビ小説「カーネーション」(11)でヒロインの恋の相手役を演じて脚光を浴びる。その後は出演作・主演作が途切れることなく快進撃が続き、主演作『そこのみにて光輝く』(14)では第88回キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞など数多くの賞を受賞。2016年には『日本で一番悪い奴ら』で第40回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。主な出演作は『るろうに剣心』(12)、『シャニダールの花』(13)、『新宿スワン』シリーズ(15・17)、『ピースオブケイク』(15)、『怒り』『64-ロクヨン-』前・後編(16)、『亜人』『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』(17)、『パンク侍、斬られて候』(18)、『楽園』『閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー』(19)など。

1983年生まれ、東京都出身。『御法度』(99)で数々の新人賞を総なめし、その後、主演作『青い春』(02)での圧倒的な存在感で注目を浴びる。『舟を編む』(13)で第37回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、第38回報知映画賞主演男優賞、第68回毎日映画コンクール男優主演賞、第23回日本映画批評家大賞主演男優賞他、多くの賞を受賞。主な出演作に『劔岳点の記』(09)、『まほろ駅前多田便利軒』シリーズ(11・13・14)、『北のカナリアたち』(12)、『探偵はBARにいる』シリーズ(11・13・17)、『ジヌよさらば~かむろば村へ~』(15)、『モヒカン故郷に帰る』『ぼくのおじさん』(16)、『散歩する侵略者』(17)、『羊の木』『泣き虫しょったんの奇跡』(18)など。

1955年生まれ、大阪府出身。『哭声/コクソン』(17)、で、韓国・青龍映画賞の男優助演賞と人気スタ-賞の2部門受賞。近年の映画出演作に『パンク侍、斬られて候』『かぞくいろRAILWAYSわたしたちの出発』(18)、『アルキメデスの大戦』(19)など。

山梨県出身。主な映画出演作品は第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞の『淵に立つ』(16)、『洗骨』『愛がなんだ』(19)、第72回ロカルノ国際映画祭等に出品された主演作『よこがお』(19)など。

1986年生まれ、東京都出身。主な映画出演作品は『七人の弔』(05)、『孤狼の血』(18)、『美人が婚活してみたら』『長いお別れ』『屍人荘の殺人』(19)など。近作に『水曜日が消えた』(20)の公開が控えている。

1955年生まれ、熊本県出身。主な映画出演作に『竜二』(83)、『GONIN』(95)、『身も心も』(97)、『LookingFor』(98)、『みすゞ』(01)、『羊のうた』(02)、『山桜』(08)、『瞬またたき』(10)、『PresentForYou』(15)、『嫌な女』(16)など。

1973年生まれ、北海道出身。主な映画出演作に『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』『愛しのアイリーン』(18)、『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』『ザ・ファブル』(19)など。

1993年生まれ、東京都出身。主なドラマ出演作はNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」(17)、「正義のセ」「今日から俺は!!」(18)、映画では『亜人』(17)、『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』(18)、『空母いぶき』(19)など。

1966年生まれ、岩手県出身。NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」シリーズ(01)、「ハゲタカ」(07)、「白洲次郎」(09)、大河ドラマ「龍馬伝」(10)などを演出、イタリア賞はじめ国内外の賞を多数受賞する。『ハゲタカ』(09)で映画監督デビュー。2011年5月に独立し、『るろうに剣心』(12)、『プラチナデータ』(13)、『るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編』(14)を手がけ、いずれも大ヒットを記録。『るろうに剣心』シリーズは世界50か国以上で公開、3部作合計で120億以上の興行収入を記録。その後、『秘密 THE TOP SECRET』『ミュージアム』(16)などの話題作に続き、2017年3・4月に『3月のライオン』が2部作連続公開、2018年10月に『億男』が公開。2020年には、『るろうに剣心』の最終章の公開が発表されている。2017年より、電通との合資会社「OFFICE Oplus」を新たに立ち上げ、海外での映像制作も視野に活動を広げている。

1978年生まれ、北海道出身。西南学院大学卒業。『影裏』で第122回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作は第157回芥川賞を受賞し、大きな話題となった。その他の作品として「廃屋の眺め」(『文學界』2017年9月号掲載)、「夭折の女子の顔」(『すばる』2018年1月号掲載)、「さくれぶる」(『すばる』2018年5月号掲載)がある。

主な脚本作品に、『シェル・コレクター』(16)、『愛がなんだ』(19)など。

主な代表作に、『トウキョウソナタ』(08)、『わが母の記』(12)、『散歩する侵略者』(17)、『羊の木』(18)など。

数々の映画・ドラマ・CMに音楽を提供。2013年NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞ほか数多くの賞を受賞。

2017年第157回芥川賞。処女小説で文學界新人賞を受賞したばかりの若き作家がセンセーションを巻き起こす。混戦の中での受賞だった。その小説は、自らが住む盛岡を舞台とし、見知らぬ土地で唯一人心を許した友との出会いと別れ、いなくなった友の本当の姿を探しながら、主人公自身が喪失と向き合い再生していく物語。

一方で、新たな風を日本映画界に送り続け、時代ごとのエンタテインメントを牽引してきた監督・大友啓史がこの小説と出会い、自身の故郷・盛岡を舞台にした物語に心を奪われすぐに映画化に動く。

そして2018年、監督が熱望したふたりの俳優、綾野剛と松田龍平が加わり、物語は走り出す。國村隼、筒井真理子、中村倫也、永島暎子、安田顕など、日本を代表する実力派キャストが脇を固め、さらにスタッフ陣も日本映画界を牽引する錚々たるメンバーが集結。脚本に『愛がなんだ』の澤井香織。音楽にNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の大友良英。撮影には、黒沢清監督作品をはじめ、多くの監督から信頼を受ける芦澤明子。日本映画界を牽引するキャストスタッフが描き出す感動のヒューマンミステリーがいよいよ公開する。

 今野秋一(綾野剛)は、会社の転勤をきっかけに移り住んだ岩手・盛岡で、同じ年の同僚、日浅典博(松田龍平)と出会う。慣れない地でただ一人、日浅に心を許していく今野。二人で酒を酌み交わし、二人で釣りをし、たわいもないことで笑う…まるで遅れてやってきたかのような成熟した青春の日々に、今野は言いようのない心地よさを感じていた。


 夜釣りに出かけたある晩、些細なことで雰囲気が悪くなった二人。流木の焚火に照らされた日浅は、「知った気になるなよ。人を見る時はな、その裏側、影の一番濃い所を見るんだよ」と今野を見つめたまま言う。突然の態度の変化に戸惑う今野は、朝まで飲もうと言う日浅の誘いを断り帰宅。しかしそれが、今野が日浅と会った最後の日となるのだった—。

 数か月後、今野は会社帰りに同僚の西山(筒井真理子)に呼び止められる。西山は日浅が行方不明、もしかしたら死んでしまったかもしれないと話し始める。そして、日浅に金を貸してもいることを明かした。日浅の足跡を辿りはじめた今野は、日浅の父親・征吾(國村隼)に会い「捜索願を出すべき」と進言するも、「息子とは縁を切った。捜索願は出さない」と素っ気なく返される。さらに日浅の兄・馨(安田顕)からは「あんな奴、どこでも生きていける」と突き放されてしまう。


そして見えてきたのは、これまで自分が見てきた彼とは全く違う別の顔だった。

陽の光の下、ともに時を過ごしたあの男の“本当”はどこにあるのか—。

1982年生まれ、岐阜県出身。03年に俳優デビューし、NHK連続テレビ小説「カーネーション」(11)でヒロインの恋の相手役を演じて脚光を浴びる。その後は出演作・主演作が途切れることなく快進撃が続き、主演作『そこのみにて光輝く』(14)では第88回キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞など数多くの賞を受賞。2016年には『日本で一番悪い奴ら』で第40回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。主な出演作は『るろうに剣心』(12)、『シャニダールの花』(13)、『新宿スワン』シリーズ(15・17)、『ピースオブケイク』(15)、『怒り』『64-ロクヨン-』前・後編(16)、『亜人』『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』(17)、『パンク侍、斬られて候』(18)、『楽園』『閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー』(19)など。

1983年生まれ、東京都出身。『御法度』(99)で数々の新人賞を総なめし、その後、主演作『青い春』(02)での圧倒的な存在感で注目を浴びる。『舟を編む』(13)で第37回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、第38回報知映画賞主演男優賞、第68回毎日映画コンクール男優主演賞、第23回日本映画批評家大賞主演男優賞他、多くの賞を受賞。主な出演作に『劔岳点の記』(09)、『まほろ駅前多田便利軒』シリーズ(11・13・14)、『北のカナリアたち』(12)、『探偵はBARにいる』シリーズ(11・13・17)、『ジヌよさらば~かむろば村へ~』(15)、『モヒカン故郷に帰る』『ぼくのおじさん』(16)、『散歩する侵略者』(17)、『羊の木』『泣き虫しょったんの奇跡』(18)など。

1955年生まれ、大阪府出身。『哭声/コクソン』(17)、で、韓国・青龍映画賞の男優助演賞と人気スタ-賞の2部門受賞。近年の映画出演作に『パンク侍、斬られて候』『かぞくいろRAILWAYSわたしたちの出発』(18)、『アルキメデスの大戦』(19)など。

山梨県出身。主な映画出演作品は第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞の『淵に立つ』(16)、『洗骨』『愛がなんだ』(19)、第72回ロカルノ国際映画祭等に出品された主演作『よこがお』(19)など。

1986年生まれ、東京都出身。主な映画出演作品は『七人の弔』(05)、『孤狼の血』(18)、『美人が婚活してみたら』『長いお別れ』『屍人荘の殺人』(19)など。近作に『水曜日が消えた』(20)の公開が控えている。

1955年生まれ、熊本県出身。主な映画出演作に『竜二』(83)、『GONIN』(95)、『身も心も』(97)、『LookingFor』(98)、『みすゞ』(01)、『羊のうた』(02)、『山桜』(08)、『瞬またたき』(10)、『PresentForYou』(15)、『嫌な女』(16)など。

1973年生まれ、北海道出身。主な映画出演作に『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』『愛しのアイリーン』(18)、『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』『ザ・ファブル』(19)など。

1993年生まれ、東京都出身。主なドラマ出演作はNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」(17)、「正義のセ」「今日から俺は!!」(18)、映画では『亜人』(17)、『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』(18)、『空母いぶき』(19)など。

1966年生まれ、岩手県出身。NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」シリーズ(01)、「ハゲタカ」(07)、「白洲次郎」(09)、大河ドラマ「龍馬伝」(10)などを演出、イタリア賞はじめ国内外の賞を多数受賞する。『ハゲタカ』(09)で映画監督デビュー。2011年5月に独立し、『るろうに剣心』(12)、『プラチナデータ』(13)、『るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編』(14)を手がけ、いずれも大ヒットを記録。『るろうに剣心』シリーズは世界50か国以上で公開、3部作合計で120億以上の興行収入を記録。その後、『秘密 THE TOP SECRET』『ミュージアム』(16)などの話題作に続き、2017年3・4月に『3月のライオン』が2部作連続公開、2018年10月に『億男』が公開。2020年には、『るろうに剣心』の最終章の公開が発表されている。2017年より、電通との合資会社「OFFICE Oplus」を新たに立ち上げ、海外での映像制作も視野に活動を広げている。

1978年生まれ、北海道出身。西南学院大学卒業。『影裏』で第122回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作は第157回芥川賞を受賞し、大きな話題となった。その他の作品として「廃屋の眺め」(『文學界』2017年9月号掲載)、「夭折の女子の顔」(『すばる』2018年1月号掲載)、「さくれぶる」(『すばる』2018年5月号掲載)がある。

主な脚本作品に、『シェル・コレクター』(16)、『愛がなんだ』(19)など。

主な代表作に、『トウキョウソナタ』(08)、『わが母の記』(12)、『散歩する侵略者』(17)、『羊の木』(18)など。

数々の映画・ドラマ・CMに音楽を提供。2013年NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞ほか数多くの賞を受賞。